interview06

介護の仕事もプライベートも
全力で楽しむ新たなロールモデルに!

片平塁さん・麻莉子さんご夫妻/旭市神宮寺在住

EPISODE

プロを目指したサーフィンの道から介護のスペシャリストへ

現在、旭市が官民連携して進めている新しいまちづくりプロジェクト「生涯活躍のまち・みらいあさひ」。そこでデイサービス「わだち」を運営する株式会社楽天堂を経て、みらいあさひの南側に2023年度以降に開設予定である特別養護老人ホームを運営する社会福祉法人楽天堂理事として活躍されているのが片平塁さんです。

千葉県出身で幼少期から成人するまで成田市で暮らしていた塁さん。介護業界で20年以上のキャリアを持つ介護のプロフェッショナルですが、そのきっかけはなんと、“サーフィン”でした。

「16歳くらいからサーフィンを始め、すごく波がいいので旭市にも当時よく通っていました。大好きなサーフィンを仕事にできたらと思い、プロを目指して21歳でインドネシアへ。当時はまだインターネットなども普及してなかったので、情報も少なく、ちょっと島を離れるとサーフポイントが分からないんです。だから、日本人観光客のサーフガイドなどで生計を立てながら、自分もサーフィンするという生活を送っていました」

当時は英語も話せず、スマートフォンなどもない時代。島を渡るときなどは、身振り手振りでなんとか現地の人とコミュニケーションを図っていたそう。

「でも、島の人たちが面白がってくれて、仲良くなって家に泊まったりしてたんです。その時に、ふと浮かんだのが自分の祖母のことでした」

塁さんは子どもの頃、同居していたお祖母様のことが大好きでした。しかし、中学生の頃にお祖母様が認知症になり、多感な時期だった塁さんは、自分のことが分からなくなってしまったことにショックを受けて距離をとるようになってしまったそう。

「言葉が通じなくても表情やジェスチャーで外国の人とこんなにコミュニケーションとれるなら、あの頃おばあちゃんとももっと仲良くなれたのかも…と思ったんです。膝を壊してプロの道は厳しいと感じたこともあり、帰国して、この経験を活かせる介護職をやろうと考えました」

片平塁さん・麻莉子さんご夫妻 | サーフィンであさひ
片平塁さん・麻莉子さんご夫妻 | サーフィンであさひ

現場で知識と経験を重ね、「新しい介護」の作り手に

帰国後はすぐに成田市で訪問介護の仕事に携わり、もっと介護を学びたい、現場で役に立てる人になりたいという思いから、千葉市の介護施設へ。ここで10年間みっちり介護を学び、さらなるスキルアップを目指して東京都や長野県の介護施設でも経験を積んでいきます。

そして、新たな介護の拠点として選んだのが、旭市でした。

「実は介護業界で起業する予定だったんですが、尊敬している介護の先輩から声をかけていただいて。話を聞いて、自分1人が孤軍奮闘するより、ここで官民一体になってやることで、自分のやりたいこと、できることが無限大になるんじゃないかと思ったんです。福祉の現場の問題は、行政との連携がないとなかなか問題解決には至らない。しかも商業施設のイオンタウンの中にあるというのも大きい。どうしても孤立しがちな介護の現場が地域の中にあることで、地域と高齢者の方との交流が生まれるし、できることがたくさんあると思いました」

スーパーやレストラン、デイサービス、シェアキッチン、多世代交流施設おひさまテラスなどさまざまな施設が一体化しており、自宅や施設にこもりがちなご本人や介護をするご家族も、地域の日常の暮らしにかかわることができる「みらいあさひ」。そして、ここで塁さんが目指す「新しい介護」の形には、介護職に携わる人たちの心身の健やかさも含まれています。

片平塁さん・麻莉子さんご夫妻 | サーフィンであさひ
片平塁さん・麻莉子さんご夫妻 | サーフィンであさひ

サーフィンにマイホームでのDIYとプライベートも充実!

「介護の仕事って大変だね、とよく言われるんです。でも自分はいろんな新しいことに取り組めて楽しいし、プライベートもすごく充実しています。家から歩いて行けるところで年中大好きなサーフィンができて、波はいいし、夕日はキレイだし、食べ物は美味しいし、人は親切だし。旭市は“週末どこに行こうか”じゃなくて、家の近所で何でもできるまちです」

充実した毎日を過ごす自分の姿が、「介護の仕事をしながら、こんなにプライベートも楽しんでいる人がいる」というロールモデルになれば、と話す塁さん。旭市ならそれが可能だと考えています。

「空港が近いから、全国に遊びに行けるし、遊びにも来られる。都心からも近いので、仕事場が旭市でなくてもどうにでもなります。逆に仕事をここで探す、知り合いをつくる、ということも、こちら側が自分の扉を開けようという気持ちが少しでもあれば大丈夫。つながるきっかけはたくさんありますよ」

もちろん塁さんを見て介護の仕事に興味を持った方からのお問合せも大歓迎とのこと。これからの新しいまちづくりに一緒に取り組んでくれる仲間を求め、株式会社楽天堂での求人もスタートしているそうです。

現在はサーフィンに加え、2022年5月に完成したばかりのマイホームの理想の空間づくりにも勤しんでいるそう。新居の購入の際は定住促進奨励金を利用しました。

「都心ではちょっと難しいですが、旭市なら自分でも買える金額で自分の空間を手に入れることができます。生活に便利で自然が近くにある、ちょうどいい暮らし。同じ千葉県の中でもなかなかないと思います」

以前は塁さんと同じ介護業界で働きながら、日本各地での暮らしを体験してきた奥様の麻莉子さんも、旭市で生活の不便さを感じたことはないと言います。おひさまテラスのカフェでのお仕事などを経て、現在は専業主婦として、塁さんの影響で始めた植物の栽培やDIYなど、おうちで過ごす時間をゆっくりと楽しんでいるとのこと。

「もうひとつの楽しみは、シェアキッチンの『めとはな』にお気に入りのデザートを買いに行くこと。すごく美味しいプリンがあるんです!」と目を輝かせる麻莉子さん。大好きなデザートを買うためにお店に通っているうちに、作っているシェフの人柄の良さに触れ、ますますファンに。最近ではプライベートでも一緒にランチに行ったり遊んだりするほど仲良しになったそうです。

「仕事もプライベートも楽しみしかない!」と目を輝かせる塁さんと、そんな塁さんを支えながら「今までも毎回またどっか行っちゃった、次はどこに行くの?という感じで振り回されていましたが、やりたいことがやれるならいいんじゃないかなと思っています」と笑う麻莉子さん。これからますます増えていくであろう旭市の魅力を、日々の暮らしの中で見つけることを、心から楽しんでいます。

片平塁さん・麻莉子さんご夫妻 | サーフィンであさひ

INTERVIEW

旭市のお気に入りの場所は?

海です!旭は南東を向いているので、北風が多くて、波がすごくいいんですよ。場所柄いろんな風向きに対応できるので、実は他の場所では波が荒れていてサーフィンができないけど、旭だけできるって日もあるんです。いろんな風のパターンに対応できるし、冬場は特にそれが多いです。街並みは変わったけど、16歳の頃から波のよさは変わらない。旭はもっと有名になっていいと思います。(塁さん)

私はサーフィンは遊びでやる程度なので、主人がサーフィンをしている間、車の中で海をみながらぼけっとしたり、ウクレレを弾いたりしている時間が好きです(笑)。時間にしばられずに過ごせることが楽しいです。(麻莉子さん)

地域とのつながり方は?

旭の人は外から来た人をすごく受け入れてくれるんです。飲みに行ったら「どこに住んでるんだ」と住所まで聞かれるくらいなので(笑)、地域の人が集まる飲み屋さんとかに行くのもオススメです。あとはサーフィン。海の上では名前も仕事も知らないサーフィン友達がいっぱいいます(笑) (塁さん)

今は仕事をしていないので、おひさまテラスのイベントに参加したり、お料理教室に行ったりして、そこから徐々に関係がつながっていく感じです。旭市に来て、今まで住んできた場所に比べて、イベントやそれに積極的に携わる人が多いことに驚きました。一度イベントなどに行くと、いろいろな方と知り合ったり、つながったりするきっかけになることがたくさんあると思います。(麻莉子さん)

*片平さんご出演移住者セミナー動画はこちら↓

片平塁さん・麻莉子さんご夫妻 | サーフィンであさひ

Living in Asahi Time.

Profile

片平塁さん・麻莉子さんご夫妻/旭市神宮寺在住

千葉県出身の塁さんは海外や長野県での生活を経て2020年11月に旭市に移住。介護職のスペシャリストとして「新しい介護」の創造に取り組んでいます。趣味のサーフィンは昔プロを目指したほどの腕前。同じ介護業界でのキャリアを持つ麻莉子さんは、現在は専業主婦として新居で庭づくりやDIYなどを満喫中です。

URL
https://www.rakutendo.org/

PHOTO SNAP

片平塁さん・麻莉子さんご夫妻 | サーフィンであさひ
片平塁さん・麻莉子さんご夫妻 | サーフィンであさひ
片平塁さん・麻莉子さんご夫妻 | サーフィンであさひ

OTHER

有馬健太さん・裕香さんご家族 | 古民家であさひ

有馬健太さん・裕香さんご家族/旭市井戸野在住

DIYの自宅も家族も自由に進化中!

東京都葛飾区から移住。築50年の中古住宅をDIYで改装し、都内の会社にリモートワークで勤務するご主人と自宅で料理教室を開いている奥さま、元気いっぱいの息子さん2…