richy

空き家活用:Richy 加瀬さん

Richy, the bagel & scone

空き家活用:Richy 加瀬さん
ベーグルとスコーンのお店 Richy
加瀬 千陽さん/旭市ロ

生まれも育ちも旭市で、地元をこよなく愛する加瀬千陽さん。ベーグルとスコーンのお店「Richy(リッチィ)」のオーナーとしてお店を切り盛りしながら、家事に子育てにとフル回転の毎日を過ごしています。

空き家活用:Richy 加瀬さん
Story

心に秘めていた
“自分のお店を持ちたい”という思い

JR総武本線旭駅近くの商店街、銀座通りにあるのが、こだわりの食材を使った美味しいベーグルとスコーンがいただけるお店「Richy(リッチィ)」。明るい笑顔でテキパキと接客から調理までこなす加瀬さんですが、なんと意外にも、飲食店で働いた経験はなかったと言います。

「結婚が早かったので、ちょっとアルバイトをしたことがあるくらいで、学校を卒業してからはずっと専業主婦でした。でも、昔から料理が好きで、いろんな人と接するのも好きなので、いつか自分でお店をやってみたいと思っていて。周りに飲食店をやっている知り合いが多いこともあり、『自分が美味しいと思うものを、たくさんの人に伝えていきたい』という思いが強くなっていったんです」

自分の店を持つなら、ご近所にはなかった“女性が一人でゆっくりとくつろげる場所にしたい”と考えた加瀬さんは、開業のために千葉にあるベーグル教室に2年間通って技術を習得。そこで紅茶の先生とも出会い、紅茶マイスターの資格も取得します。さらに、英国のティータイムには欠かせないスコーンづくりも学びました。

空き家活用:Richy 加瀬さん
Story

“空き店舗活用事業者
第一号”としてスタート!

2016年3月3日ひな祭りの日をオープン日に定め、メニューを考えたり、試作をしたりしながらコツコツと夢の実現に向けて準備を進めていた加瀬さん。ただ、店舗を探すのにはきっと時間がかかるので、ゆっくりといいところを探そうと考えていたそう。

「でも、市内にある空き店舗を活用する事業に経費の一部を支援してくれる『空き店舗活用補助制度』を使えることが分かり、知り合いに空き家だったこのお店を紹介してもらったんです。そこからはトントン拍子に話が進み、準備に1年もかからずにオープンすることができました」

実は加瀬さんは、この「空き店舗活用補助制度」を利用する事業者第一号。

「手続きにはいろいろな書類が必要で大変な部分もありましたが、市役所の担当の方が本当に親身になっていろいろと相談にのってくださったり、一つひとつ丁寧に教えてくださったりしたので、安心して手続きができました」

また、店舗の内装や設備工事などもゼロから行わなければならなかったため、補助金はとても助かったと言います。加瀬さんの場合はこの補助制度で、改装にかかった費用として100万円の補助がありました。

「少しでも銀座通りが賑わってくれればという思いもあってこの場所に決めたのですが、店舗を探す時も市役所の方や周りの方がサポートしてくれました。開業などを考えている方は、どんどん相談した方がスムーズに進むことは間違いないので、遠慮せずに何でも聞いてみるといいと思いますよ」

空き家活用:Richy 加瀬さん
Story

気持ちもおなかも満たされる
ちょっとリッチなティータイムを

“女性が一人でも入りやすく、ちょっとリッチな気分でゆったりとティータイムを過ごせる場所に”という加瀬さんの思いが詰まったお店「Richy」。持ち前の料理のセンスや資格を活かしたこだわりのメニューや、オシャレでかわいいお店の雰囲気が評判となり、今ではご近所の方はもちろん、遠方からもたくさんのお客さまが訪ねてくる人気店となっています。

「Richy」のスコーンは、卵やバターを一切使わず、水分は生クリームのみ使用しており、店名どおりのしっとりとリッチな食感が楽しめます。加瀬さんが何度も試作を繰り返して生クリームなどの配合を調整して辿り着いたオリジナルレシピを採用しており、「スコーンは食感がちょっと苦手…」という方にも好評の自信作です。

「おすすめは、季節のフルーツを使った月替わりの限定スコーンで、お客さまも毎月楽しみにしてくださっています。ベーグルは北海道産小麦、きび砂糖、塩、白神こだま酵母を独自にブレンドした粉を使っていて、こちらも卵とバターは不使用。とてもヘルシーなパンで、アレルギーでお悩みの方や、小さなお子さんも安心して食べられると喜んでいただいています」

空き家活用:Richy 加瀬さん
Story

「旭市」は食にも人にも
恵まれた魅力的な場所

はじめは一般的にあまりなじみのないベーグルやスコーンの美味しさをどうやって伝えていけばよいか、周りのお店の方とのお付き合いがうまくできるかどうかなど、さまざまな不安を抱えていたという加瀬さん。家事や子育てとの両立などの心配もありました。

「でも、周りの人がすごく親切に相談に乗ってくれたんです。オープンした時は上の子が中学生、下が小学生で、開業準備などでバタバタしているときは忙しくて大変でしたが、ママ友が協力して手伝ってくれたりして、ご近所のお付き合いにすごく助けられました。お店の運営や、家庭と仕事の両立などとても大変ではありますが、周りに支えられながら、毎日夢中でやっていたら、あっという間に6年過ぎてしまった…という感じです」

お店では、旭市で5代続く網元大納屋のシラスや、滑川農園の八万石レタスなど、地元で収穫された食材をふんだんに使ったメニューも提供しています。

「旭市はとても食に恵まれているんです。地元産の野菜もお肉もお魚も全部おいしいし、新鮮なものが安く手に入るのですごく贅沢だと思います。旅先でいただくものよりも、地元の料理の方がおいしいと感じることもたびたびあるんです」

旭市には地元産の食を活かした美味しい飲食店も多く、お店仲間には30代、40代の若い経営者もたくさんいらっしゃるそうです。「この恵まれた食を活かしながら、若い人たちの力で旭市を盛り上げて、魅力をもっと伝えていきたいと思っています」と話してくれました。

空き家活用:Richy 加瀬さん
Q.1
旭市のお気に入りの場所は?

新鮮な野菜や食材がたくさん揃っている道の駅がお気に入りですが、最近は船に乗って海釣りに行くことにはまっています。5月頃からは、朝4時に飯岡港を出て、魚釣りをしながら船から日の出を見るのが大好き!お酒も好きなので、自分で釣った魚を捌いてもらっての一杯は格別です(笑)。そろそろヤリイカ釣りにも挑戦したいと思っています。

空き家活用:Richy 加瀬さん
Q.2
地域とのつながり方は?

魚や野菜など、新鮮で美味しい食材があるせいか、旭市は飲食店がすごく多いんです。すごくアットホームな雰囲気なので、美味しいものを食べたり飲んだりしながら、お店の方にレシピを聞いたり、感想を伝えたりしているうちに、どんどん知り合いの輪が広がっていくんじゃないかと思います。あとはおひさまテラス(旭市多世代交流施設)でのつながりや、海釣りもおすすめ!いろいろな世代の方と触れ合う機会がたくさんあります。

空き家活用:Richy 加瀬さん
空き家活用:Richy 加瀬さん
空き家活用:Richy 加瀬さん
空き家活用:Richy 加瀬さん